2011年5月2日月曜日

三つの箱より世間を覗く(第66回)

「ビンラディン殺害報道に思う」

O.ビンラディンが殺害された。
TV・新聞が言わないことを述べたい。

最初に、私は「テロ」を肯定しない。
しかし、圧倒的な弱者の戦い方として、
「ゲリラ」と「テロ」がある。

①なぜ「ゲリラと(戦争)」は肯定され、「テロ」は否定されるのか?

②他国の国民を爆撃し、襲撃し、殺害し、遺体は海に捨てたという。
 (逮捕、身柄引渡しの要求ではない。)

③9.11のテロ行為を肯定はしない。だが、あのテロ行為は突然、「無」から生じたのか?

④ みな、「正義と悪」という図式を、そのまま信じているのか?
 アメリカ対アルカイダは、「正義と悪」か?

⑤「O.ビンラディン殺害」は「復讐」であっても「正義の勝利」か?
 (私は、「復讐」を否定するものではない。)

⑥O.ビンラディンの家族も一緒にいたのではないか?
 一緒に居住していたら、一緒に殺害されても自業自得か?
 
⑦アメリカの(殺害までの)執拗さと、(殺害後の)歓喜を、あなたは、どう感じますか?

⑧自国の国民が殺されたら、ましてや自国が攻撃されたら、「絶対に」許さない。
 地の果てまで追い、地に伏して許しを乞わねば(乞うても)、殺す。

⑨9.11以降のアメリカのイラク・アフガン攻撃は、
 「世界平和のための対テロ戦争」なのか、
 「攻撃されたことへの復讐戦争」か?

⑩米軍は被災地復興に力を貸してくれた。
 日本は、「9.11以降の戦いに、どう同盟国として協力してきたのか?」

⑪今回のニュースは、事件そのもの、アルカイダ、テロの今後、他のイスラム諸国の反応などより、
 日本の同盟国、日本を軍事力と核兵器で守ってくれている、
「アメリカとは?」をあらためて考えさせるものではないのか?

私は、アメリカは、
・力と金を信じる
・やられたら、やり返す
・自分のテリトリーに敏感
・下でに出れば守ってくれるが、対決姿勢を見せると…
・ええかっこが好き
・男尊女卑

まだまだあるが、「アメリカは○ーサン」とそっくりだ。
日本は、21世紀を20世紀後半と同じようにアメリカの子分を続けるのか、
それとも、中華帝国の属国になっていくのか?
「本気」で考えなくていいのだろうか?

日本以外の国は、どう他国と関わっていこうか、もっとはっきりしているのじゃないか?

1 件のコメント:

  1. 太田(3期生)です。
    本日5月4日の産経新聞「主張」より引用します。
    “作戦奏功は、何にも増して非道を許さないという、ブッシュ
    前政権から継続された米政府の執念、国家意思の勝利と言える。
    対テロ戦部隊の士気を高揚させると同時に、米国の力と威信を
    改めて示し世界の安定にも寄与しよう。“
    親米べったりの産経新聞ですから十分予想はしていたのですが、
    この社説のあまりの無邪気さには唸りました。

    為政者・戦闘員ではない民間人を殺戮した9.11のようなテロ
    リズムは卑劣であり、決してあってはならないと私も思料して
    おります。
    しかしながら、先生の
    “9.11のテロ行為を肯定はしない。だが、あのテロ行為は
    突然、「無」から生じたのか?“
    というご指摘には大いに頷きました。

    今回のビンラーディン襲撃作戦の“奏功”が、新たなテロリズム
    を惹起することはまず間違いないかと思います。
    産経新聞は前掲社説において“弔い合戦的なテロ”に当面警戒
    すべきことを呼びかけていましたが、弔い合戦といった表面的な
    理由以前に、まさに“米国の力と威信を改めて示し世界の安定に
    寄与“せんとするアメリカの二元論的・単純な“正義”自体が
    テロリストの攻撃対象であると思われるからです。

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