2011年5月27日金曜日

三つの箱から世間を覗く(第86回)

「注水中断(命令)はあったか、なかったか?事件 ~その2~」

誰の指示で55分間の注水中断がなされたのか?
で、国会、TVでワーワー騒ぎ、
斑目安全委員長が言った・言わない、が問題になった。

発表した方が得か?
発表するなら、いつしたら得か?
何を選んで、何を捨てて、
どういう形で(記者会見か、文書か、リークか)発表した方が得か?
どういう表現(言葉・文章で)したら得か?

いや、「得か?」じゃなく、「責められないか?」だろう。
発表したら、「何していたんだ、とか今まで隠していたんだろう」と責められるのは嫌だ、
と思っているんだろうなぁ…。
政府も保安院も東電もその観点だけで発表しているのではないか、と疑わざるを得ない。

こうなったら、完全に信用・信頼できまい。
必要な能力と責任感を持ち得ていない、と疑われている
菅政権、政府、東電であることが明らかなのだが、
正直・誠実を失い、疑われては、完全に終わりであろう。
一刻も早く、政権交代、安全委と保安院のお役御免、東電以外による対応が求められる。

1 件のコメント:

  1. 太田(3期生)です。
    独断で海水注入を継続し、その報告を怠ったことを理由として、
    福島第一原発の所長が処分を受けたとの報道を見ました。
    そんな重要な報告漏れが今になって明るみに出るというのはどうにも
    不自然であり、先生のご指摘のように最も「責められない」タイミングを
    模索していた可能性は十分に考えられます。
    そもそも重大事故回避に係る重要事項を「報告を受けていない」で済ませる
    はずがなく、もし本当に事態を確認していないならば所長を処分して
    済む話ではありません。
    人間は過ちを犯す生き物であり、過ちを犯したときにどのように学び、
    改め、責任を取るかによりその人の価値が決まると思うのですが、
    どうも見事な振る舞いからは程遠く見えます。

    2006年浩友会テーマ「失敗学」でも学んだ畑村陽太郎氏が事故調査・
    検証委員長に就任するとのことですので、その検証内容を心待ちに
    しております。
    その検証からも、「対岸の火事」ではなく「他山の石」として何かを
    学びとりたいと思います。
    【三戸ゼミナール掲示板での関連投稿】
    №885中島 大輔(8期)『「失敗学」の報告』(2006/10/9)
    №959植草 茂樹(8期)『失敗学』(2006/11/10)
    №983渡邉 りつ子(6期)『失敗知識活用シンポジウム』(2006/11/24)
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